監査法人は内部統制をちゃんと見ないと(フィットの問題から考える)

注目される監査法人

平成28年3月11日に上場したフィットという会社。

平成27年4月~12月の売上、9億円を減らすことになりました。
監査法人トーマツは、平成28年3月期の監査が終了した時点で、監査人交代となりました。

それに対し、Yahooニュースでこんな記事が書かれています。

トーマツ「空騒ぎ」で監査人降板

この記事を書いた「月刊FACTA」という会社は、

大した虚偽表示でも無いのに、トーマツは騒ぎ過ぎ

と言っています。

年間売上7~80億円程度の会社で、売上の10%以上が間違っていたのに、大したことが無いそうです。
この感覚はおかしいと思いますが、それを論じても仕方ないので、置いておきます。
(とは言え、この内容に対して、トーマツとして抗議文は出すべきかと。)

こんな記事を書かれるくらいですので、東芝問題以降、監査法人の注目度が上がっているのでしょう。

 

会計処理の前に、内部統制

監査法人がどんなに優秀であっても、会社がメチャクチャだと、正しい会計処理は出来ません

  • 正しい会計処理をするのは会社の責任
  • 大きく間違っていないかを判断するのが監査人の責任

さらに上場企業には

正しい会計処理をするための内部統制を作る責任

があります。

  • 内部統制が有効かどうかを報告するのは会社の責任
  • 会社の報告が正しいかどうかを判断するのが監査人の責任

監査人は、会計処理を見る前に、まず内部統制を見ます
内部統制がボロボロの会社なら、監査を辞めることも考えないといけません。

 

フィットの内部統制は明らかに問題があった

フィットの第三者委員会の報告書で「内部管理体制の不十分さ 」が指摘されています。

フィットにおいて、経営企画室が内部監査を担当していたこと自体は問題といえないものの、フィットの経営企画室を 1人で担っていた ag 氏は、平成27 年6 月に入社したばかりであり、社内の状況を十分に把握できたとはいい難かった。

会社が内部統制を作る上で、内部監査はとても重要な機能です。
いくら上場したばかりのベンチャーとは言え、これはヒドイ。

この状況に対し、

業務監査については、常勤の石井監査役が現地視察及び従業員のヒアリング
等を行い、社外監査役である二瓶監査役及び川人監査役にその内容を報告する体制となっていた。
しかし、平成 27 年 7月 31 日付及び平成 28年 1月 6日付の往査報告書によると、いずれも監査事項として、内部統制の仕組み・体制として業務規程等の整備運用状況が挙げられているものの、往査の結果、特に問題はないとの結論となっており、このほかにも、監査上、業務体制上の不備や問題取引が発生している状況が問題とされたことはなかった

監査役の監査も、全く機能していません。

私もトーマツの一員なので、大きな声では言えませんが、
「こんな状態で、どうやって内部統制を見ていたのだろう?」と不思議に思います。

会社がほとんど何にも見ないで、

内部統制は有効に機能しています。

と報告しているのに対し、「この報告には問題ない」と言っていたなんて。。。

 

監査法人は内部統制をちゃんと見ないと

会計士は、会計の専門家であるとともに、監査の専門家であります。
監査するためには、まず内部統制をちゃんと見ないといけません。

  • 会社のビジネスを理解して
  • ITシステムも理解して
  • 不正の事例に当てはめて考える

大変ですが、内部統制をちゃんと見たら、会計処理を見るのはもっと楽になるでしょう。

 

 

以上。最後まで読んで頂き、ありがとうございますm(__)m

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