仕事のやりがいは、時間と連動するのか?

「育休世代」のジレンマ 女性活用はなぜ失敗するのか? (光文社新書)

この本を読み、考えるところが多かったです。

やりがいを得る仕事と子育ては両立しない

(本より抜粋)
退職するにしてもマミートラックを脱するにしても「やりがい」を確保するには覚悟が必要で、覚悟を決めた場合は、子育てを誰かに託して働く必要がある。そして、それをしたからといって、確実に収入や成功が得られるわけではない。

やりがいを得るには、子育てを誰かに託す必要がある。。。厳しい現実です。

 

仕事を任せる側の気持

いつまでも残業してくれる人に、仕事を任せるのは簡単です。
しかし、時間に制約のある人(ケア責任のある人)に仕事を任せるのは、とても難しい

  • 残業させてはいけない
  • 自宅に仕事を持ち帰らせるのもダメ
  • 子供が急に熱を出して、大事な日に休むかもしれない

結果的に、楽な仕事を任せることになる。これがマミートラックの問題です。

マミートラック」とは、子どもを持つ女性の働き方のひとつで、仕事と子育ての両立はできるものの、昇進・昇格とは縁遠いキャリアコースのことです。
職場の男女均等支援や仕事と育児の両立支援が十分でない場合、ワーキングマザーは往々にして補助的な職種や分野で、時短勤務を利用して働くようなキャリアを選ばざるをえなくなり、不本意ながら出世コースから外れたマミートラックに乗ってしまうことが少なくありません。(コトバンクより)

 

やりがい得るために選んだ仕事だが・・・

バリバリ働いていた女性は、バリバリ働く男性と結婚するでしょう。
やりがいを求めて仕事を選び、地元を離れているでしょう。

  • 親は近くにいない。
  • 仕事ばかりしてきたから、近所に友達もいない。
  • 夫は、子供が産まれても長時間労働。

バリバリ働いていた女性ほど、母親になると子育てと仕事の両立に苦しむ

  • 夫には出世してほしい。
  • 自分もそうだったから、夫が忙しいのは理解できる
  • 子供長時間預けるのは、罪悪感がある
  • 仕事の内容が、以前より面白くない
  • この仕事を続けても、将来は無い
    ⇒私は、子供との時間を大事にした方が良い?

その結果、能力もやる気もある人が、家庭に入ってしまう。とても残念なことです。

 

やりがいを得るには、長時間労働が必要か?

企業側とすれば

  • 制度を整えているのに、辞めてしまって残念。
  • 本人の選択だから、仕方ない。

ここに、やりがいを与えられなかった、企業側の問題は考えられていない。

  • フルタイム労働が前提
  • 副業はダメ
  • 年功序列、経験年数によって出世

その代わり、企業は従業員を簡単にクビにできないのですが。。。
その制度が原因で退職してしまっては、意味がありません。
大企業で働いても、将来に役立つものは何も無かったという残念なことになります。

 

この問題、アマチュアスポーツチームが参考になるでしょう。

強いチームは、入部させる人数を制限します。
ケガ人が出ても戦える人数を確保した上で、

  • コーチの人数は増やす
  • 1人1人に手厚い指導
  • 効率的な短時間練習
  • 仕事・勉強に充てる時間を確保

強いチームの人は、やりがいを感じているでしょう。
長時間労働・長時間練習をしなくても、やりがいを得ることは可能(なはず)です

 

自分でやりがいを得る力

組織が変わるのには、時間がかかります。
個人としては、自分でやりがいを得る力をつけるしかないでしょう。

今すぐ起業する必要は無いけれど、

  • 仕事上での提案・企画
  • 趣味でイベントを主催
  • 面白いことにアンテナを張っておく

自分がやりがいを得られることを、コツコツやっていく。
仕事が無くなっても大丈夫という状態を目指したいですね。

 

 

以上。最後まで読んで頂き、ありがとうございますm(__)m

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