コミュニティを創る人④内山拓哉さん「OTOWA神戸元町」

内山さん

内山 拓哉(Uchiyama Takuya)さん

  • 群馬工業高等専門学校⇒福島大学
  • 写真関係の事業を営む、株式会社プラザクリエイトで2年間勤務
  • ソーシャルアパートメントを運営する、株式会社グローバルエージェンツへ転職
  • 2015年10月にオープンした関西1号店「OTOWA神戸元町」を担当

桑理が引越してきた、ソーシャルアパートメント、OTOWA神戸元町。
内山さんは、入居者として自分も住みながら営業・管理をしていらっしゃいます。

ラウンジ写真

平日の夜、共用ラウンジでインタビュー。

 

ソーシャルアパートメントのコンセプト①

桑理:改めて、ソーシャルアパートメント(以下「SA」と略)のコンセプトを教えてもらえますか?

内山:通常の賃貸マンションに、交流目的の共用ラウンジを併設したマンションです。普通の1人暮らしでは手に入らない共用スペースと、プライベートが確保されたお部屋が魅力です。

桑理:そうですね!

内山:ポイントとして3つ挙げると、

交流目的の共用ラウンジがある。
共用ラウンジが継続的に管理維持されている。
③それぞれのプライベートな空間が確保されている

という点ですかね。

桑理:シェアハウスと間違われることがありますが、全然違いますね。

内山:共用スペースが継続的に管理・維持されている点は、大きな違いだと思います。最近は、SAの様に共用部分を管理・維持しているシェアハウスも出てきました。

桑理:ほー。

内山:弊社はSAの文化を創ることを目的としているので、シェアハウスでもSAと同じような考え方を取り入れて頂くことは有難いことです。

桑理:なるほどー。

内山:1人暮らしの選択肢として、SAが1K・1LDK・シェアハウスと並ぶようになることが目標です。

 

ソーシャルアパートメントのコンセプト②

内山:元々シェアハウスは、一軒家をシェアして安く住むのが目的です。なので、部屋が狭かったり、住む人との距離が近かったり、運営側としても管理がしづらいんですよ。

桑理:ほー。

内山:SAは、付加価値として共用部分を設けたマンションなので、共用部分の管理は比較的しやすいです。

桑理:なるほどー。共用部分でイベントを開いたりもするんですか?

内山:あまりコミュニティには介入しません。あくまで交流のためのプラットフォームを提供しています。

桑理:そうなんですねー。

内山:介入すると、運営者に左右されてしまいますから。「担当者が変わった瞬間にダメになった」とか。

桑理:なるほど!

内山:基本的に、物件にコンセプトは持たせていないんですよ。OTOWAは物件オーナー様の意向もあり、音楽なら誰でも受け入れやすいのでコンセプトにしています。

スタジオ シアター

※共用部分に、防音のスタジオ・シアタールームがあります。

内山: 「英語」や「起業家」のようにコンセプトを持たせてしまうと、コミュニティが限定されてしまうし、運営も難しいです。誰でもOKにすることで、色んな業種の人が入居できますし、良質なコミュニティが生まれやすいと思っています。

桑理:ほー。

内山:シェアハウスってオープン時は満室になりやすいんですけど、2巡目からが入りづらいんですよね。住んでいる人がカスタマイズしちゃいますから。その点SAは継続的に維持・管理しているので、2巡目からでも入りやすいです。

桑理:ありがとうございます。あの・・・

内山:???

桑理:さっきの良質なコミュニティって、、、?

※考え中。。。

内山:コミュニケーションに積極的で、社会的なルール・マナーが守られる集団。。。ですかねー。

桑理:ふむふむ。

内山:うーん。。。ニュアンスは伝わると思うんですが、突っ込んで考えると難しいですね(笑)。

桑理:ですよね。そう思いながら聞きました(笑)。

内山:あと、変化にアグレッシブなことですかね。SAに住むって誰にとってもチャレンジですし、変化にアグレッシブな人が集まっていると思います。

 

ソーシャルアパートメントに関わるキッカケ

内山:大学時代、寮に住んだり、下宿でバイトしたり、リゾートバイトもしていました。だから、人と暮らすことに慣れていましたし、それが楽しかったです。

桑理:ほー。

内山:就職して埼玉で暮らすことになったんですが、「都会の一人暮らしは面白くなさそう」と思っていました。埼玉が都会かどうかは置いておいて(笑)。

桑理:なるほどー。

内山:埼玉で住んだのが、新築で8人のアパートだったんです。思い切って、全員のポストに「皆で飲みませんか?」みたいな手紙を入れたら、5人から連絡来たんです。

桑理:すごいですねー!

内山:そこから、アパートでコミュニティができました。誘って飲みに行くこともあれば、帰りにたまたま会って飲みに行ったり。カゼひいた時は買い物をお願いしたり。。。でも、それぞれの生活を深くは知らない、心地よい関係でした。

桑理:いいですね!

内山:SAを知ったのはその頃です。自分が良いなと思った暮らしがそのままある。運営している企業もカッコ良くて、絶対住みたいと思っていました。

桑理:へー!

内山:その時は家賃が高くて住めなかったんですけど、たまたま本社移動で転勤する近くにSAがあって、そこに安い部屋があったんです。内覧する前に申込しちゃいましたね(笑)。

桑理:運命ですねー^^

内山:ちょうどその時、グローバルエージェンツで社会人アルバイトを募集していて。これはチャンスだと思ったんです。

桑理:ほー!

内山:引っ越すと同時に、休日の社会人アルバイトで働き始めました。二足のわらじ生活を半年ぐらい続けた時に、やっぱりいいなと思って転職しました

桑理:そうだったんですねー。

内山:やりたいことを紙に書く時があるんですけど、SAを知った時に「グローバルエージェンツに転職する」って書いてたんです。転職するまでは忘れていたんですけど(笑)。

桑理:すごいですねー!

 

ソーシャルアパートメントで良かったコト

内山:普通に生活していたら会わない人と出会えたことですね。会社を経営している人、オペラ歌手、女優の卵、カメラマン。。。

桑理:いろいろですねー。

内山:そういう人達と、一緒にくつろげる空間があるのが良いですね。

桑理:SAを創る側になって良かったことは、何でしょう?

内山:自分が良いと思っているものを仕事として人に伝えられるのが、良かったコトですね。自分に嘘をつかなくて良い

桑理:良いですねー!

内山:SAは契約してからお客さんとの付き合いが始まるんで、嘘をつくと逆に恐いですしね。「内山、嘘つきやがった」みたいな(笑)。

桑理:確かに(笑)。

内山:普通の賃貸営業と違いますが、その分自然体で出来るのが良いと思います。

 

ソーシャルアパートメントの苦労

内山:良いことの裏返しで、友達の様に仲が良くなったお客さんからの要望やクレームが、辛い時はありますね。会社としての事情で応えることができない場合も、当然あります。

桑理:グローバルエージェンツの方は、皆さんSAに住んでらっしゃるんですか?

内山:いえ、営業で住んでいない人もいます。会社としても自由ですよ。

 

ソーシャルアパートメントとコミュニティ

※事前に「コミュニティは複数あった方がいい」という話をしています。

内山:SAを1番楽しんでいる人は、元々持っているコミュニティにプラスで、SAのコミュニティを持つ人ですね。

桑理:ほー。

内山:SAは、家・仕事・趣味のコミュニティでは無い、4つ目以上のコミュニティになります。元々趣味のコミュニティを持っていない人も、SAで仲良くなった人から趣味のコミュニティが出来ていくことありますね。

桑理:いいですね!

内山:どのコミュニティでも、全員と仲良くなるわけじゃない。仲良い人は数人です。でも、何年か経って、皆で集まると懐かしい。そういうコミュニティが増えると、人生豊かになると思います。

 

コミュニティが増えるには

桑理:コミュニティが増えるには、どうしたら良いと思いますか?

内山:コミュニティのリーダー軸になる人が必要ですよね。「コミュニティを創りたい」って人が増えれば良いと思います。

桑理:どうすれば増えるんでしょう?。。。

内山:そうですねー。。。教育の話になりますかねー。

桑理:ですねー。

内山:上手くいった経験きっかけが大事だと思います。僕も高専の3、4年頃から飲み会の幹事をするようになって、味をしめた感じです。

桑理:僕の大学の友人も、一緒に人を集めたのがきっかけで、今では大きな読書会しています。

内山:小さい事でも、自分を軸に何か起こるという成功体験があるといいですよね。

 

内山さんのこれから

内山:会社としては、1K・1LDK・シェアハウスに並ぶ選択肢として、日本全国、そして世界にSAの文化を広めていきたいです。

桑理:ふむふむ。

内山:個人としては、人が集まる場創りをしていきたいです。具体的にどういう形になるかは、まだ分かりませんが。

桑理:ほー。

内山:シェアハウスでも、カフェでも、ゲストハウスでも何でもいいと思ってます。人が集まる場創りに関わる仕事をやっていきたいですね。

桑理:いいですね!

内山:結婚式とかも大好きです。ウェディングプランナーを考えた時期もありますし。

桑理:そもそも、最初はなぜ写真に?

内山:写真を撮る時って、楽しい時とか、特別な時とかですよね。そういう瞬間に関われたら良いと思いました。つまり、、、人が楽しそうにしている空間にいることが好きなんですかねー?

 

編集後記

僕は、コミュニティに興味があって、シェアハウス⇒SAに住んでいる。
内山さんは、SAが大好きで、住みながらSAの文化を広めている。

好きを仕事に」というけれど、こんなにキレイに実践している人は、ほとんどいないだろう。
働きながらバイトで関わって、「向いている」と思って転職した。キャリア本に出てきそうなストーリーだ。

コミュニティの話ですが、転職を考える社会人など、いろんな人に読んでもらいたいです。

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