保育士(300万円)と会計士(800万円)、年収が違う理由を考えてみた

このブログに出てくる数字は、ネットで複数のページを調べて、だいたい合ってそうだと思ったものです。
引用は省略していますが、「だいたいそんなもの」と思って読んでください。

保育士も会計士も、同じサムライ業

保育士会計士、同じサムライ(士)です。

  • 保育士厚生労働省
  • 会計士金融庁

どちらも国が管理しています。

  • 保育士が行う保育
  • 会計士が行う監査

どちらも国の資格が必要な仕事です。

  • 保育(基本的に)一定の基準をクリアした保育園が行います。
  • 監査(基本的に)一定の基準をクリアした監査法人が行います。

 

保育士と会計士は、給料が全然違う

保育士会計士。似ている制度ですが、

  • 保育士は給料が安い(平均年収300万円程度)
  • 会計士は給料が良い(平均年収800万円程度)

給料が全然違います。

国が管理している資格なので、どちらもそれなりの努力が必要です。

  • 保育士試験の合格率は約20%
  • 会計士試験の合格率は約10%

仕事の難しさは、それほど変わりません。

 

保育士と会計士は、人数が違う

日本全体で

  • 保育の市場規模は約2兆円
  • 監査の市場規模は約2000億円

保育の方が10倍大きい市場です。

しかし、人数が全然違います。

  • 保育士は約50万人
  • 会計士は約2万人

保育士の方が25倍も多い

割り算すると

  • 保育士1人当たり売上は400万円
  • 会計士1人当たり売上は1000万円

どちらも売上の8割ぐらいが給料になります。

 

保育士と会計士は、商売のシステムが違う

  • 保育は、お客さん(親)からもお金を貰っていますが、ほとんど国からの補助金で成り立っています。
  • 監査は、お客さん(会社)からお金を貰うだけです。

お金を貰うシステムが違うので、

  • 保育子供の数で収入が決まっています。(良いサービスをしても、収入は増えません。)
  • 監査お客さんとの交渉で収入が決まります。

さらに

  • 保育は「子供〇〇人に対して、保育士△人」と決められています。
  • 監査にそのような決まりはありません。

その結果、

  • 保育で稼ぐには、保育士給料を減らすしかありません。
  • 監査(少数精鋭で上手にやれば)会計士の給料が高くても稼げます。

実際、監査法人には

  • 事務の人がたくさんいます。
  • 会社のITシステムを管理している人もいます。
  • 忙しい時期だけ来る、バイトの会計士もいます。

そうやって、会計士の給料を維持しています。

 

保育は(極論)自分で出来る

保育士がかわいそうで、腹が立ってきました。(自分が会計士であることは置いといて)

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保育社会的に必要と言われても、この給料ではやってられません。

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抗議活動が起こるのも、よく解ります。

しかし、、、

保育監査には、決定的な違いがあります。

  • 保育(極論)自分で出来ます。
  • 監査(絶対)自分で出来ません。

仮に、国からの補助金が無くなり、保育園全額自己負担になったとしましょう。

  • 0歳児 20万円
  • 1歳児 14万円
  • 2歳児 12万円・・・

仕事を辞めてでも保育園に預けるのを止める親が多いでしょう。
保育(極論)自分で出来るので。。。

監査は、そもそも全額お客さん(会社)負担です。

値段が高いので、来年から別の監査法人に変えます

はあり得ますが、絶対に自分では出来ません
だから、(業界全体である程度値段を合わせて)会計士はそれなりの給料をもらっています。

 

保育のプロにしか出来ないこと

  • 質の高い(教育を意識した)保育園を創る
  • 建物には拘らず、家でも可能にする
  • 0歳から保育園を義務化する
    教育・親のネットワーク創りが目的
  • 預ける時間は、各家庭で決められるようにする
    週に1時間でも良い

この本の主張に、僕は賛成です。

一般人が知らない、保育のプロにしか出来ないことがあるはずです。

ただ子供を預かるだけじゃなく、

子供が保育園に行ってて良かった!

親が思うような保育園になれば、国全体もハッピーでしょう。
保育士が尊敬される仕事になり、待遇も改善されていくはずです。

 

 

以上。最後まで読んで頂き、ありがとうございますm(__)m

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