逆インタビュー①「桑理の価値観」

幸せそうな人⑨吉川優歩さん「アホやから、考えるのが楽しい」
吉川さんからの提案で、逆インタビューが実現。テーマは「桑理の価値観

 

時間を忘れて没頭できること

吉川:時間を忘れて没頭できることってある?

桑理:うーん。。。仕事してる時とか、ブログ書いてる時かな。

吉川:ご飯食べるのも忘れるとか?

桑理:そういうのは無いな。忘れても2時間くらいやわ。おれ、イラチやねん。何でも「これくらいで終わる」って思って始めるし、予定通りにいかないとイライラする。

吉川:グダグダするのが嫌みたいな?

桑理:そうそう。予定通りに終わらない会議とか、キレそうになる(笑)。

 

長期的な目標

吉川:長期的な桑理の目標って何?

桑理:漠然としてるけど、”いい街”をつくりたい。街のサイズは考えてないけど。

吉川:いい街ってどんなの?

桑理:これも漠然としてるけど、「無くしたいこと」がいっぱいあるねん。歩きタバコとか、サザエさん病(※)とか。

(※)日曜日の夜に、明日からの仕事が憂鬱になること。詳細はwikipedia「サザエさん症候群」を参照。

吉川:なるほどねー。

桑理:小さい範囲なら、”いい街”が出来るんちゃうかと思ってる。それもあって、自分が住む場所には、メッチャこだわりあるな。車とかブランド物には興味無いけど、そこはお金かけてもいいと思ってる。

吉川:そう思ったキッカケは?

桑理:キッカケじゃないねんけど。。。昔から、悪夢ばっかり見るねん。

吉川:悪夢?

桑理うん。身近な人が死ぬ夢とか、自分が殺される夢。そういう夢見る度に、「おれもこの人も、今日死ぬかもしれんねんな」って思う。

吉川:ほー。。。

桑理:死ぬ時に、嫌な思いしながら死にたくないやん。自分も、身近な人も、いい人に恵まれてたなーって思いながら終われるといいと思う。自分のできることは限られてるけど、そういう人生が増えたらいいな。

吉川:それはどのタイミングで思ったん?

桑理:ちゃんと意識したのは、インドを1人旅をした時やな。

(大学4回生の時、1カ月半インドを1人旅した。LINEのプロフィール写真は、その時のモノ)
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吉川:そう言えば、なんでインド行ったん?

桑理:「1人旅するならインド」っていう思い込み(笑)。それまで野球と勉強ばっかりしてきて、会計士試験終わって、自分がどこに向かっているのか分からんくなって。。。それを探すための1人旅。

吉川:インドで、何か出来事があったん?

桑理:出来事ではないねんけど、1人で海眺めてる時に、仲の良い家族がいてん。お父さんと娘が海で遊んでて、お母さんは優しい目で見てる。それ見てて、人生でこれ以上のモノは無いなと思った。そういうのを創れたら、エエ人生かなって。

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(そのシーンとは違うが、これもインドで撮った写真。)

吉川:同じような経験、俺もあるわ!

桑理:おー!

吉川:電車の中で、おじいさんとその孫が楽しそうにしてるのを見て。全然知らん人やねんけど、この幸せを守らならアカンのちゃう?って思った。

桑理:なるほどー。

吉川:人間が本来持ってる「幸せの定義」みたいな気がするな。

桑理:うん。どんな偉い人でも、これは一緒やと思う。

 

根っこは超ネガティブ

桑理:昔は、悪夢を見るのがメッチャ嫌やってん。身近なとこで、そんな話聞いたこと無いし。でも最近は、悪夢を見るのも悪いことじゃないなと思ってる。

吉川:なんで?

桑理:人に会うきっかけになるから。

吉川:ネガティブな発想がモチベーションを生む、みたいな?

桑理:そう。「あっ、そろそろあの人に会いにいかな」っていう感じ。

吉川:なるほどな。

桑理:人には「桑理はポジティブ」って言われるねんけど、根っこは超ネガティブやねん。そのおかげで、ネガティブなことが起こって焦ることも、落ち込むことも無いな。

吉川:自分で対処できないようなネガティブなことが起きたら、どうするの?

桑理:うーん。。。諦め、かな?後悔しないようにだけはする。

吉川:そのネガティブが成功した時って、どんなんがある?

桑理:難しいなー。。。。。健康に気遣うとか?とにかく、何かあっても一瞬で切り替えるわ。それが良いのか知らんけど(笑)。

 

仕事の話

吉川:なんで今の仕事を選んだの?

桑理:それは、公認会計士を目指した話になるな。

吉川:ほぉ。

桑理:小学校1年生から野球してて、夢はプロ野球選手やったけど、中学校に入るくらいには無理やと思った。結局、好きやから高校まで野球ばかりしててんけど、勉強の方が明らかに得意やってん。高3で野球が終わった時に将来考えて・・・「医者は恐い、弁護士も恐い、数字は好きやし公認会計士はイケるな。」。こんな単純な理由(笑)。

吉川:へー。高3で公認会計士って知っててんなー。

桑理:「13歳のハローワーク」で知ったと思う。

吉川:今、自分自身への教育で、力を入れてることってある?

桑理:教育なー。。。本を読むようにしてる。あと、知らない人と会う機会を作るようにしてるかな。

吉川:もっとない?(笑)。

桑理:あとは、、、いつも新しいことを勉強するようにしてる。それから、、、イライラした時は、効率化する方法をちゃんと調べるかな。だから、パソコンは会社の事務所で1番得意なはず。

吉川:その効率化の時間をどうやって作ってる?

桑理:答えになって無いけど、効率化の手を止めないことやな。ちょっと暇な時間がある時に仕込んでおく。だから、仕事がヒマな時期に遅くまで残ってるなー。その分、忙しい時は早く帰る。

吉川:まとまった時間がないとできないことは、どうする?

桑理:それは、、、後回しやな(笑)。効率化しようとして、逆にイライラしたらやめら後回し。

吉川:精神的に辛くなる時もある?

桑理:あるなー。やることが無いとネガティブになっていくねん。だから、何か予定を入れたがるわ。

吉川:作業でしんどいことは無い?ブログ書いてるのも大変そうやけど。

桑理:ブログは無いなー。趣味やし。ただ、「この日に書く」って決めるとしんどかったわ。

吉川:気が向いたらやるようにしてるってこと?

桑理:うん。気が向いた時にやるのが趣味って友達が言ってて、メッチャ納得してる。やらなくても大丈夫やけど、やったら楽しい

吉川:何かのきっかけや、思いつきでやり始めるのが趣味ってこと?

桑理:そうそう。その時やってなくても、趣味は趣味

吉川:それって、目の前に入ってくるものに自分の趣味を委ねることになるけど、、、そういうことなん?

桑理:そうやと思う。縛られず、やりたいと思った時にやるのが趣味ちゃうかな?

吉川:じゃあ、趣味を仕事にした人はどう思う?

桑理:趣味を仕事にしても、絶対楽しいわけじゃないと思うな。引退したヤクルトの宮本選手、すごい内野手やってんけど、「プロとして野球をして、楽しいと思ったことはありません。」って言ってたし。

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(宮本選手の引退会見を抜粋)
好きで始めた野球なんですけども、プロになった瞬間に仕事になって……。よく最近、“楽しむ”“楽しむ”というんですけど、僕は一回も楽しんだことはない仕事として、真剣に向き合って、19年間、やってこられたところが誇れることです。

 

吉川:それじゃぁ、どんなことを仕事にすべきだと思う?

桑理:理想は、自分が楽しい上に、人が喜ぶことやんね。

吉川:桑理の「楽しい」の定義は?

桑理:うーん。。。。。「楽しい」って何かとの比較やと思うねん。絶対的なモノじゃなく、相対的なモノ。

吉川:ほー。

桑理:僕はブログ書くの楽しいけど、文章書いて褒められるから楽しいんやと思う。「面白い」とか「上手いな」とか言ってくれる人がいなかったら、続いてないと思う。

吉川:なるほどなー。

桑理:妹が美容師やねんけど、勉強できなかったわけでは無いねん。でも、勉強好きな兄と比べられるせいで、嫌いになった。芸術は妹の方がメッチャ得意で、皆から褒められてたから、好きになったんやろな。

吉川:千住三兄弟(※)みたいな感じ?

桑理:それほどじゃないが。。。

千住家
(※画家、作曲家、バイオリニストの天才三兄弟。父親は工学博士、母親はエッセイストとして、一家で有名。)

吉川:結局は、「褒められて嬉しい」が重要ってこと?

桑理:うん。趣味でも、仕事でも、誰かに話して喜んでくれるとかが無いと、続かんと思うわ。

吉川:後輩や子供の教育でも、褒めることに力を入れる?

桑理:そうやなー。ちゃんとその人を見て、いい所を褒めるのが大事やと思う。

吉川:デキる所を褒めて、デキない所を改善してあげるってこと?

桑理:うんうん。

吉川:改善してあげる所に関して、どういう言い方する?

桑理:「僕はこう思うけど、どう思う?」って言い方かな。人に迷惑をかけない限りは、厳しく言わない。

吉川:一緒に改善点を考えてあげるってことか。

桑理:うん。あくまで褒めるのが優先やけど。

 

これから何をする?

吉川:桑理の得意なことは?

桑理:得意なことは、、、「簡潔にまとめること」かなー。

吉川:ミーティングの結論をまとめるとか?

桑理:そうそう。ブログも、簡潔に書くのが得意やと思ってる。

吉川:なるほど。「理想の自分」ってどんな人?

桑理:理想は、、、いいヤツ

吉川:誰にとって?

桑理:自分で「いいヤツやな」って思えたらいいねん(笑)。少なくとも、悪いヤツにはなりたくないけど。

吉川:じゃあ、「いいヤツ」のポイントを3つ挙げるなら?

桑理:うーん。。。「①視野が広いこと」「②余裕があること」。最後は、、、「③人の気持ちを害するような発言をしないこと」かな。これが出来てなかったら、僕の人生は後悔すると思う。

吉川:桑理のこれからのストーリーは?

桑理:死ぬまで仕事していたいと思ってるねん。お金もらわんでも、役に立つことをしていたいな。

吉川:俺は早くリタイアしたいけどな(笑)。

桑理:そういう時期があってもいいと思うけど、、、僕はすぐ飽きると思うねん。「おれ何で生きてるん?意味ある?」って。真面目やから(笑)。死ぬまで働くから「将来のために今頑張る」っていう生き方はしないつもり。

吉川:でも、社長になったりしたら、そういう時期もあると思うけど。

桑理:うーん。。。メッチャ偉そうな発言になるけど、、、従業員がプライベートを捨てて頑張らなアカン状況を作ったら、経営者失格やと思うねん。ベンチャーみたいに「プライベートいらない人募集」って言ってるなら良いけど。

吉川:なるほどなー。

桑理:「先のことなんて分からへん」って言うのは分かるけど、最悪の場合を想像して準備しておくのが大事なんちゃうかな?福島の原発は「想定外」じゃなくて、想像と準備をして無かっただけ。ホンマ偉そうやけど。

吉川:さすが、良いネガティブやな。

桑理:ありがとう(笑)。

吉川:桑理はこれから、どういう力を付けたいと思ってる?

桑理:先を見る力やな。最先端のことをやっている人は、僕らの見えへん未来が見えてると思うねん。それに近づきたいな。

吉川:そういう人達はプライベート捨てて働いてるのでは?(笑)

桑理:そうかもしれんが・・・。何するにしても、戦わずに勝つのが1番「〇〇社からシェアを奪う」じゃなくて、「おれらが未来を創る」の方が、世の中の役に立ってると思うし。ホンマ偉そうすぎるが(笑)。

吉川:最後に、僕みたいに、仕事に追われる人にアドバイスある?(笑)

桑理:うーん。。。ホンマにそんな偉いわけちゃうが。。。「経験のないことを最初にやった方がいい」と思ってる。

吉川:ほー。それが難しいんだが(笑)。

桑理:どうしても経験のあることから手を付けてしまうけど、それは期限ギリギリまで放っておく。経験の無いことから始めて、全体を把握するのが大事やと思う。

吉川:なるほど!ありがとう!

桑理:こちらこそ、ありがとう!

 

吉川君の感想(桑理の編集なし)

こういう人間になりたかった。
生まれも性格も結構違うのだけど、近い価値感を持っていると思った。
インタビュー中、私が「価値観」というワードを出す度に、桑理が少し笑みを浮かべてたのが印象的であった。
桑理は今後、どんな人生を送るのだろうか。

桑理の感想

気分よく、偉そうにしゃべり続けた。聞くのも楽しいけど、しゃべるのも楽しい。
こんなに楽しいんなら、もっといろんな人にインタビュー受けて欲しいと思った。

でも、インタビューで大事なことは相手への興味。興味があるから、楽しくインタビューできる。僕に興味を持ってくれた吉川君に感謝です。

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