日本の林業と花粉症

花粉症

僕は小学生の時、花粉症になった。


ヒノキアオダモ花粉がダメらしい。
それからずっと、春はを飲んでいる。

Wikipediaによると、

  • 日本国民の約30%
  • 年間の医療費は1,000億~3,000億円と言われる。
  • 他に、労働生産性が落ちる外出を控える経済損失がある。

多くの人は、スギヒノキの花粉症だ。
何とかならないのか?

林野庁

農林水産省の外局として、林野庁という組織がある。

Wikipediaによると、その任務は以下の通り。

  • 森林の保続培養
  • 林産物の安定供給の確保
  • 林業の発展
  • 林業者の福祉の増進
  • 国有林野事業の適切な運営

日本の林業全般を担っていて、4,000人以上が働いているらしい。

林業と花粉症

その林野庁が、「森林・林業とスギ・ヒノキ花粉に関するQ&A」を出している。

簡単にまとめると、

【スギ・ヒノキが多い理由】

  • 日本の森林の40%が人工林、うちスギ18%ヒノキ10%
  • 戦争による物資不足で、資材・燃料として過度の森林伐採
  • 人工林を作る時に、加工しやすく、幅広い用途に使える木を選んだ。

【花粉が多い理由】

  • スギが花粉を飛ばし始めるのは、植えてから30年程度と言われている。
  • 戦後に植えた人工林は、その多くが30年以上経っている。

【花粉症対策】

  • 人工林の伐採・利用の促進
  • 花粉の出ない(少ない)品種への植替え
    ⇒既に花粉の出ないスギも出来ているので、植替すれば解決する。
  • 花粉を飛ばさない技術の開発

【花粉症対策の効果はいつ?】

  • 仮にすべてのスギの人工林を花粉の少ないスギに植え替えようとすると、年間の伐採量や苗木の生産量から考えて、相当の長期間を要することが想定される。
  • このため、花粉飛散防止剤によって花粉の飛散を抑制する技術の開発など、総合的な対策を進めている。

昔の失敗を取り返すには、時間がかかるらしい。

日本の林業が廃れた

「相当の長期間」とは、どれくらいなのか?

森林・林業統計要覧2017によると

  • 日本の森林は約2,500万ヘクタール
    ⇒うち、人工林は約1,100万ヘクタール
  • 最近の、1年間の伐採面積は7万ヘクタール

このペースだと、人工林を全て切るのに約150年かかる。

戦後の日本人が、それだけ木を切り、木を植えたことに感心する。
が、それだけ昔に比べ、日本の林業が廃れたということだ。

今でも、日本で木の家はたくさん建設されているが、海外から輸入した木が使われているらしい。

次回は、日本の林業が廃れた理由を掘り下げたい。

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