法人税の申告期限が3か月⇒4か月になる

平成28年12月22日

平成29年度税制改正大綱
(法律改正の元になる政府の案)

が閣議決定されました。

改正ポイントはたくさんありますが、

法人税の申告期限が3か月⇒4か月になる

を取り上げます。

 

法人税の申告期限

今の法人税の申告期限は、以下の通りです。

原則 決算日の翌日から2 か月以内
特例①会計監査人設置会社 等 決算日の翌日から3 か月以内
特例②災害 等 税務署長が指定した日

法人税は確定した決算に基づいて、申告します。

  1. 決算日
  2. 決算の確定
  3. 税金の計算・申告

という流れです。

確定した決算とは、一般的に「株主総会承認された決算」を指します。

特例として

  1. 会計監査を受けないといけない会社
  2. 災害等があった会社

は、決算の確定が遅くなるので、申告の延長が認められています。

 

集中する株主総会

大きな会社は、会計監査を受けなければなりません。
(ほぼ間違いなく)特例①を使い、決算日から3ヶ月以内に法人税を申告しています。

日本は決算日が3月31日の会社が多いので、

  • 6月下旬の株主総会で決算を承認
  • 法人税を6月末で申告

が一般的です。

株主総会の日は、自然と6月下旬に集中します。
昔、総会屋(※)がいたので、敢えて株主総会を集中させていた経緯もあります。

※「株主総会をメチャクチャにして欲しくなかったら、金をよこせ」と言う株主ヤクザ

しかし、たくさんの会社の株主になっている人は、株主総会に出席できません。

コーポレートガバナンス強化のため、株主との対話が求められており、

  • 法人税の申告を3ヶ月から4ヶ月に伸ばそう
    ⇒株主総会を分散させて、株主が出席できるようにしよう

となりました。

 

決算日基準日

会社法296条1項で、

  • 株主総会は、「決算日後、一定の時期に」

と定められています。
決算日から4ヶ月後に開いても問題はありません。

しかし、会社法124条2項で、

  • 株主総会での議決権行使は「基準日から3か月以内」

と定められています。

日本では通常、決算日基準日が同じです。

決算日基準日が3月31日の場合

  • 6月末まで3ヶ月以内)に株主総会を開き
  • 3月31日(基準日)時点で株主だった人が、株主総会に出席します。

その株主総会で

  • 2016年3月期の決算を、これで確定しても良いですか?
  • 2016年3月31日(基準日)に株主だった皆様に、1株10円の配当をしたいと思いますが、宜しいですか?

と多数決を取っていきます。

 

株主総会の基準日変える

決算日基準日を同じにしていると、申告期限の3カ月⇒4カ月の延長を活かすことができません。

株主総会の基準日を変える会社が増え、

  • 決算日3月31日
  • 基準日4月30日
  • 株主総会を7月に開き、
  • 7月中に法人税の申告

というような会社が多くなり、株主総会の日を分散させることが狙いです。

基準日は通常、会社の定款で決められており、会社が勝手に変えることは出来ません。

定款の変更には、株主総会の特別決議(3分の2以上の賛成)が必要です。
(会社法309条2項11号、466条)

 

クワリンボーヤの考え事

私自身(監査人としての独立性に気を付けながら)、いくつかの会社の株を持っています。

勉強目的でもあるので、1つの会社を長く持っています。
しかし、株主総会には、1度も出たことがありません

  • 基本的に平日
  • 本社の近く

サラリーマンが出席するのは、ほぼ不可能です。
グローバル化・IT化の中で、アナログ過ぎる株主総会です。

株主総会の議案や投票用紙が郵便で送られてくるので、

  • 書面で投票
  • 委任状を提出

も出来ますが、かなり面倒です。

政治家の選挙と同じで、キッチリやらないといけないのは理解しますが、もっと簡単にしていきたいものです。

 

以上。最後まで読んで頂き、ありがとうございます(m_ _m)

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