野球好きのためのキャリア論~プロ野球選手に例えると、自分は今どのくらいか?~

尊敬する人が、私のキャリア相談に野球の例えで答えてくれました。

とりあえず、先発で15勝を目指したらいいんじゃない?」と。

面白いくらいに腑に落ちたので、「野球好きのためのキャリア論」を展開してみます。

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投手と打者の二刀流で活躍する大谷選手。
普通の会社で例えると「営業させても、研究開発させても超一流
資格で例えると「医者であり、弁護士でもある」という感じです。

普通に考えて、両方するなんて異常ですし、両方させてくれる会社なんて無いでしょう。
それ認めさせるだけの逸材ですし、実際に両方で結果を出しています。トレーニングも勉強も大変な努力でしょう。スゴイ人です。

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日本人なら誰でも知っている、ニューヨーク・メッツの松坂投手。今、中継ぎから復活の兆しを見せています。

松坂投手が先発をやりたいことは皆知っています。しかし、生き残りをかけて戦っている今、「先発しか嫌だ」とは言えません。先発するためには、中継ぎでもどこでも結果を出すしかありません。

今年1年、中継ぎで活躍すれば、シーズン後「先発をやりたい」という権利が生まれるでしょう。「メッツでは先発はさせられない」と突き返されたら、先発できるチームに移籍しても良いでしょう。

 

プロ野球界は毎年100人近くが入ります。松坂投手や大谷選手のように、すぐに活躍できる選手は極わずかです。それ以外の選手は、企業の新卒社員と同様に、”未来のスター”として育成されていきます。

その段階で「おれは先発がやりたい」とか「クリーンアップが打ちたい」とか「メジャーに行きたい」とか言うのは、生意気の極みです。(目指すことは良いことです。)

まずは、どんな形でも1軍で試合に出なければなりません
結果を出して、試合に出れるようになれば、年棒が1千万円を超えるでしょう。

そこから、年棒3千万円ぐらいのそこそこ選手を目指します(阪神で言えば、新井良太選手・筒井投手あたり)。

この段階にくると、例えばスター選手がチーム移籍してきて試合に出れなくなったとしても、他のチームが欲しがる選手です。
しかし、自分の希望が言えるレベルではありません。もちろん「メジャーに行きたい」と言えるレベルではありません。

チームに希望が言えるのは、年棒1億円越えのスター選手になってからです。(阪神で言えば、能見投手)
能見投手が中継ぎをさせられたら「こんなチーム出て行く」と言える権利があるでしょう。しかし、メジャーリーグ挑戦となるとチームは反対するでしょう。

イチロー選手、松坂投手、ダルビッシュ投手、田中将大投手のような、若くして年棒3億円~5億円、野球ファンが「メジャーに挑戦する姿を見たい」と言う選手になってやっと、メジャー挑戦をチームも後押しするでしょう。

この過程を踏まずしてメジャーに挑戦したレッドソックスの田澤投手のような人もいます。大学卒業後すぐに起業したような感じです。

当時も反対する人はとても多かったです。田澤投手のご家族も慎重だったでしょう。それでも突き通せるだけの熱意、メジャーでやりたい理由が無ければ、まずは日本でスターを目指すべきです。

 

さて、自分は今、どの位置にいるでしょうか?
引退した時、コーチとして野球界に残れるでしょうか?
それとも、かの有名な坂東さんのように、野球をしながらサイドビジネスをやっていくでしょうか?

何にしても、チームにとって欠かせない選手になれるように頑張っていきましょう。

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