梶海斗さん「”やりたい”を仕事に」

梶海斗(Kaji Kaito)さん

  • 同志社大学社会学部 卒業
  • 株式会社リクルートジョブズに4年間
  • 株式会社ジョブライブ代表取締役

 

コミュニティ①関西学生サミット

梶さんは大学生の時、関西学生サミットを主催された。
本当にやりたいことを見つけるをテーマに、様々な活動をしている学生団体や個人が集まる、一日限りの文化祭。

梶:今でこそ、学生で起業する人も増えてきたけど、僕らが大学生の時はまだmixiの全盛期。TwitterもFacebookも無くて、情報が流通してなかった

桑:確かに。mixiしか無かったですね。

梶:大学生がするのはサークルくらいで、選択肢が狭すぎる社会活動をする大学生と出会って、可能性の幅が広がる場所を創りたかった。

桑:素晴らしいですね。

梶:関西の大学生が皆知ってるイベントにしたくて、最初は2,500人集めるつもりやったけど失敗して。1度、延期せざるを得なかった。

桑:ほぉ。。

梶:でも、最終的には1,000人以上の学生が集まって、企業も15社以上参加。新聞とかにも載せてもらって、当時の大学生には知ってもらえたと思う。

桑:1,000人以上。すごいですね!

梶:サミットがきっかけで、カンボジアで活動してる大学生が、大学で授業を担当するようになったり。アーティスト同士がバンドを組んだり。。やりたいことをやれる社会のきっかけ創りが、大学生の時に出来た。

 

コミュニティ②無人島プロジェクト

梶:これは、19歳の時に始めた。トイレも、電気も、水道も、何にも無い無人島に、30人で2泊3日。海で魚を捕って、包丁で捌いて、火を起こして食べる。それだけで3時間はかかる(笑)。

桑:1食で3時間(笑)。

梶:それを全く知らない人達とするわけやから、完全に非日常生きる」を学べる

桑:「生きる」を学ぶ。なるほど。

梶:自分の悩みとかを話す時間が、3日間ずーっとある。カフェで2時間とかじゃなくて。

桑:無人島ですしね。。

梶:面白かったのが、18歳の女性と、38歳の男性がすごく仲良くなったり。

桑:ほぉ。

梶:お互いに、普段そんな人と話す機会が無いからね。男性の方が「自分が18歳の時に大人に言われてたことが、今になって解りました。」って言ってはった。

桑:いい出会いですね!

梶:メッチャ濃密な3日間で、帰ってくる時には、10年くらい付き合ってた友達みたいになる。

桑:ほぉ、そんなに仲良く。

梶:1回30名が限界やけど、今まで200名弱に来てもらった。今年は、旅行業の免許も取ったから、規模を拡大する。2島同時に開催して、1回に60名。1年間に5回やって、300名に来てもらおうと思ってる。

 

コミュニティ③コワーキングスペース「プロハ」

梶:複業(※)してた2015年に開いて、今年の4月で2周年になる。

※梶さんは2016年まで、では無く、をされていた。
社長は別の人で、自分は給料を貰わないが、経営に関与する。

梶:きっかけは、知り合いがワクワクしてビルを買っちゃったこと(笑)。

桑:ワクワクしてビルって(笑)。

梶:コワーキングスペースを始めたかったから、そのビルでやらせてもらうことにした。

桑:なるほど。

梶:コンセプトは、やりたいを形にする場所。今、30名弱に利用してもらってる。起業してオフィスにしてる人もいるし、副業している人がイベントを開いたりも。

プロハ>MEET OUR MEMBERのページで、全てのメンバーを見ることが出来ます。

梶:何か始めたい人の秘密基地を目指して、自分達でリノベーションもした。東工大で建築の勉強をしてる人が「勉強してるけど、実際の事例が無い」と言ってて、その人にとっての第1号にもなった。

桑:まさに、形にする場所ですね!

梶:ビルの4階・5階がシェアハウスになってるけど、そこは2階のプロハに入ってる人しか、住めないようにしてる。

桑:ほぉ。

梶:彼らにとっては、が接近した究極系(笑)。

桑:確かに(笑)。

 

梶さんの転機①高校時代

桑:昔から、人を集めるのが好きだったんですか?

梶:中高とすごくインキャラで、自分が嫌い。人前に出るのが嫌やった。

桑:ほぉ。とても意外です。。

梶:高校の時、たまたま友達に誘われて、私学助成運動(※)に参加した。

※私立学校への、国からの助成金を増やすための運動。

梶:京都の繁華街を1,000人ぐらいの高校生が歩いて、役所に向かって訴える。最初は「高校生がなんてことするんや」と思ったけど、

桑:すごいことしてますね。

梶:参加して「高校生でも出来るんや。カッコいいな。」と思った。政治的なことは別にして、それで自分の目標が決まった。

桑:おぉ。

梶:そこから、全国の高校生交流会に参加したり、いろんな活動に参加するようになった。大学になってからは、中高で自分を押し殺していた分、やりたいことしかやらないって決めた

桑:おぉ。。すごい行動力ですね。

梶:京都学生祭典っていう、年間1億円の予算がついてる祭典の実行委員をしたり、教育に興味があったから塾の先生もやったし、フットサルサークルの代表もやった。

桑:ふむふむ。

梶:スノボだけをやるために、1カ月半ずっと山に籠ったり(笑)。

桑:1カ月半も(笑)。

梶:屋久島までヒッチハイクしたり、友達と無人島に行ったり。無人島プロジェクトは、それがきっかけで始まった。

桑:本当に色々、すごいですね!

梶:リクルート出身の人のベンチャーで働いたり、1年間のアメリカ留学もした。関西学生サミットの前は、学生団体NEXUSを創って、小さいイベントを毎月開いてた。

桑:小さいイベントが、大きな関西学生サミットに繋がったんですね!

 

梶さんの転機②社会人時代

梶:起業したいっていう目標があって、企業向けのちゃんとした営業をしたくて、リクルートに入った。

桑:目的意識が素晴らしい。。

梶:アルバイト・パート分野で、単価10万円もしないの商品を、1週間の目標300万円とかで売り続けてた。

桑:キツイですね。。

梶:数字を積み上げる作業で「なんて意味が無いんやろ?」と思ってた。あんまり成果も出ないし。イケてない、小さな人間やった。

桑:ほぉ。。。

梶:そんな2年目ぐらいに、すごい成果を出してる先輩に出会った。その人が複業をしてて、給料を貰わない形で、別のビジネスもされていた。

桑:それが複業との出会いだったんですね。

梶:複業のノウハウを活かして、短い時間ですごい成果を出してた。それを見て、自分にも、もっと出来るコトがあると思って、そこから変わっていったな。

 

梶さんのこれから

梶:無人島プロジェクトは、子供向けにも展開したい。

桑:ほぉ。子供向け。

梶:18歳の子から「今年の無人島プロジェクトに、不登校の中学生を連れていきたい」っていう連絡があって、そういう人も役に立つのかと思った。

桑:なるほど。不登校の子か。。

梶:不登校の子のように、現状のコミュニティに不安を抱えている人や、企業向けの内定者研修や、リーダー研修にも出来ると思う。

桑:誰にとっても、良い勉強になりますね!

梶:無人島に行くと、モテる要素が変わるんよね。年収・顔とかじゃなく、食わしてあげられる人頼りになる人がモテる。そうやって、社会の定義が変わるのがすごく面白い。

桑:確かに。大昔に戻る感じですね。

梶:プロハの方では、2周年を機に食ビジネスも始めようと思ってる。1階で、食ビジネスをやっている人のHUBになる店を開きたい。

桑:食ビジネスのHUB?

梶:例えば、地方のクラフトビール職人とか、自分達では東京に店を出せない人達に、ココを東京のテナントショップとして利用してもらう。

桑:なるほど!

梶:日替わり料理人いろんな地域の食材を使って料理をしたり、セントラルキッチンもあるから、移動販売ケータリングも出来る。食ビジネスのコミュニティを創りたいな。

桑:面白いですね!

梶:僕自身、0から1を創るのが好きで、プロハのコミュニティマネージャーは学生インターンの子に譲って、こっちの食ビジネスに力を入れてる。これからも、人が変われる仕組みをたくさん創っていくと思う。

 

人は、人でしか変わらない

桑:「仕事が面白くない」とか、日々に不満を抱えている人が多いと思うのですが、そういう人にメッセージをお願いします。

梶:メッセージか。。。連絡くだされば、お話ししますけど。。。負のスパイラルに入ってしまった人は、言葉だけじゃ変わらないと思う。

桑:ほぉ。。。

梶:人は、出来事でしか変わらない。行動量を上げて、いろんなコミュニティの人に会っていっていけばイイと思う。いろんな人と話しているうちに、変わってくるはず。

桑:なるほど。仰る通りです!

梶:会社のコミュニティしか無かったら、いつまで経ってもそこから抜け出せない。僕自身、中高一貫校で自分を変えるのが難しかった。会社でも同じやと思う。1回イメージがつくと、変えるのは難しい。

桑:確かにそうですね。。。

梶:ヒエラルキーの下にいると、自己表現できないし。自己表現したい人は、会社以外に、自分で作っちゃったらイイと思う。

桑:会社以外に。なるほど。

梶:ヒエラルキーの1番下の人はモテないし(笑)。

桑:(笑)。

梶:会社に成果を残すのが価値だと思えたらいいけど、思えなかったら疲れていく。でも、コミュニティを2つ持つと、価値観も倍になる。3つ持つと、3倍になる。

桑:なるほど。。

梶:そうやって、「やりたい」を形に出来る人が、増えていったらいいな。

桑:これからも、コミュニティを創っていってください!

 

編集後記

下書きが出来上がった時「桑理君の相槌が単調で、読みにくい」との指摘を頂いた。
実際、梶さんに押されっぱなしのインタビューだったので、僕は何も話していないのだが・・・。
読みやすくするため、インタビュー記事としての相槌を入れるようにした。

「いろんな人にインタビューしてるなら、その人達を繋げたら?。逆にインタビューする人を紹介してもらえるのでは?」とアドバイスを頂いた。
仰る通りなので、積極的に繋げてみることにした。

「どうすれば、もっと良くなるか?」を考えていらっしゃる。
さすが、何かを始めるのが得意な人だ。

僕も、進化できるように頑張ります。

 

以上。最後まで読んで頂き、ありがとうございますm(__)m

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