川野祐輔さん「生まれ育った高知県の役に立ちたい」

川野祐輔(Kawano Yusuke)さん

  • 高知県出身
  • 神戸大学経営学部
  • 公務員 26歳

桑理の大学時代の同級生。
卒業後は地元の高知に戻りましたが、桑理の奥さんも高知県出身。
高知でも関西でも、よく会ってます。

 

高校生まで(高知)

川野:中学・高校と吹奏楽部に所属してて、

桑理:うんうん。

川野:最初はサックスをやるのがカッコ良いと思ったけど、サックスのオーディションに落ちて(笑)。第2希望で、何となくで書いておいたトランペットになったけど、それを今でも続けてる。

桑理:そうやったんや。

川野:高校の時から、すごく神戸大学の経営学部に行きたかってね。

桑理:ほぉ。

川野:吹奏楽部で定期演奏会をするんやけど、会場を借りるのにスゴいお金かかる。それで、演奏会のパンフレットに広告を集めるんよ。「A4一面やったら5万円、半分やったら1万円」とか。

桑理:すごいなぁ。

川野:それがハードル高いんよね。高校生の分際で、お店に入って行って「広告出しませんか?」って。でも、それがすごく楽しかった。「何て言ったら、広告を出してくれるのか?」「どうしたら、大きな広告を選んでくれるのか?」って考えて。

桑理:ふむふむ。

川野:そんなビジネス的なモノに憧れて、神戸大の経営学部に行きたかった。内容も知らんくせに、経済学部ではダメやと思った(笑)。

桑理:(笑)。

川野:理由になってないけど、17歳の自分にとっては明確なプランやったな。

 

大学の4年間(神戸)

人間関係

川野:狙い通り神戸大の経営学部に合格して、、、最初の冬くらいまで、関西人と喋るのがしんどかった。「なんか、馴染めんなぁ」と思って。桑理とか、皆と仲良くなったのも、冬くらいからやと思う。

桑理:確かに。。。

川野:今考えてみたら、自分で「自分は関西人とは違う」と思ってた。土佐弁しか話せへんし、田舎モノやと思われたら嫌やしね(笑)。

桑理:ふむ。。。

川野:実際は、自分のままをさらけ出せば良かったんやけど、高知から出てきたことに引け目みたいなのを感じてた。「皆に合わせなくてはいけない」と。

桑理:。。。

川野:一緒に高知から関西に出てきた友達とよく遊んでたし、寂しくはなかったけどね。「高知の友達は落ち着く」と思ってた。「自分のままでイイ」と思ってからは、こんな感じやけど(笑)。

勉強

川野:勉強面では、「憧れの経営学部で学べる」っていう嬉しさがあった。経営学と言っても色んな分野があって、長内(おさない)とか桑理とか「勉強できるんやなぁ」って思う人もいて、一生懸命ついていってたなぁ。

桑理:ふむ。

川野:簿記2級を取れば単位がもらえる授業で、簿記2級に”全然惜しくもなく”落ちて、そこで火が付いた(笑)。

桑理:ほぉ。

川野:もう単位がもらえるワケでは無いけどもう1回受けて、でもそれも落ちて、その次にひっそりと合格したんよ(笑)。

桑理:全然知らんかった(笑)。

川野:勉強面でも、刺激を受けた4年間やったな。

公務員の選択

川野:最初は企業に就職したいと思ってたけど、「企業で戦いたい」と言うより、「企業がうまくいくようにお手伝いしたい」と思ってた。経営コンサルタントに憧れて、中小企業診断士を取ろうとするんよね。

桑理:そうやったなぁ。

川野:専門学校の資料とかで調べててんけど、同じ時期に「高知で働きたい」と思うようになった。

桑理:ほぉ。

川野:夏休みとかに高知へ帰る度に、「新しいお店が出来た」とか変わっていく高知を見て、自分が生まれた街に愛着が沸いて。「高知のために何かしたい」と思う様になった。

桑理:うんうん。

川野:「高知で経営コンサルタントって出来るだろうか?」から始まって、最終的には「県庁に入ろう」と思った。商品開発とか、町興しとか、いろんな分野に関わることができるし、ある意味”高知のコンサル”やと思ってね。

桑理:なるほどねぇ。

川野:生まれ育った高知のために、自分が現実的に出来る仕事が県庁やった。公務員の専門学校に入る時には決めてたね。

桑理:大学も就職も、第1希望やな。

川野:どっちも、すごく強い想いやったんやと思う。大学も、滑り止め受かったけどお金入れなかったし。「拘りの男」かな(笑)。

 

公務員の4年間(高知)

川野:まずは「県庁職員になって良かったな」と思ってる。

桑理:ほぉ。

川野:面接の時に「公務員っぽく無いですね。営業っぽいですね。」とよく言われてて、公務員ってやっぱおカタいイメージやし「自分には合って無いんか?」とも思ったけど。今は、なって良かったと思う。

桑理:ふむふむ。

川野:高知県は規模が小さくて、経済も縮小してて、大きな企業も無くて。。。高知には美味しいモノもあるし、面白いコトを考える人もいるけど、売っていく力とかが弱いみたい。それをお手伝いしてる感じ。

桑理:なるほどねぇ。

川野:働いてみて「高知のことをすごい好きな人」がたくさんいるのを知れた。民間の人も、公務員も。

桑理:ほぉ。

川野:現実問題いろいろ厳しいけど、大人達が真剣に、高知県のために仕事してる。田舎は、どこでもそうなんやろけどね。

桑理:ふむ。。。

川野:「アースエイド」っていう、須崎市の若い社長がやってる会社があってね。「葉にんにく」から作る「ぬた」っていう調味料を作ってるんやけど。

※先月テレビで取り上げられたようです。

川野:都会のサラリーマンが、高知で「こんなに美味しいものがあるんや」って感動して、季節モノの葉にんにくを、「全国でいつでも食べれるようにしたい」って想いで、農業もマーケティングも一から勉強してやってらっしゃるんよ。

桑理:すごいなぁ。

川野:そういう志のある人と関われて、応援が出来ている。就職した時の気持と合ってるな。

桑理:素晴らしい。

川野:一方で、近くで見ているからこそ「難しい問題がこんなにイッパイある」ってことがよく解った。お金とか、権利とか、解決しないといけないコトが山のようにある。

桑理:ふむ。。

川野:それを知れたのも含めて、良かったな。

 

川野祐輔のこれから

川野:まだ26で、定年もどんどん伸びてるから、あと40年くらいは働くとして。。。その時には「高知はどうなってるんかな?」と思う。

桑理:ふむ。。。

川野:大きな地震が来る予定やし、どんどん人が減って、高知が無くなっているかもしれん。例えば、徳島県の一部になっているかも。

桑理:。。。

川野:好きな高知県が無くなるのは嫌やなって思う。高知県がずっと残っていく役割の一部を果たしたいな。限界集落とか、いろいろ問題はあるけど、もっと魅力ある県になって欲しい。

桑理:うんうん。

川野:世の中の変化についていくのはもちろんやけど、自分らが変化を引っ張っていく立場になって、高知の役に立ちたい

桑理:素晴らしいなぁ。

川野:その一方で(笑)。

桑理:ほぉ?(笑)。

川野:県の広報として、テレビの人とか、ラジオのパーソナリティとか、デザイナーさんとか色んな人と関わってるんやけど、その全部になりたいと思ったりする(笑)。

桑理:(笑)。

川野:そうは言っても、一緒に仕事して見えるのは表だけで、その人達が素晴らしいパフォーマンスをしているのは、裏の努力があるからやし。

桑理:うんうん。

川野:自分が表舞台に立った時に「こんな仕事したい」と思われるような人間でありたいなぁ。

桑理:やっぱり素晴らしい。

川野:素晴らしくは無いと思うけど(笑)。楽しいよな。

 

編集後記

ゆーすけは、今の時点で「こんな仕事したい」と思われるような人間になっていると思います。
実際、大学の同期で「仕事が楽しい」と言い切れる人間は、そういません。

好きな高知県のために

(ゆーすけなら、どこでも楽しんでいそうな気もしますが)仕事を楽しむヒントになりそうな言葉です。

 

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました(m_ _m)

関連記事