歌崎雅弘さん「こども心を取り戻そう」

歌崎雅弘(Utazaki Masahiro)さん

  • 本質教育家
    遊びの時間を創るため、効率の良い勉強方法を教える。
  • 特定非営利活動法人 こどもごころ 理事長
    ⇒鬼ごっこギネス記録更新を目指す。

【略歴】

  • 兵庫県伊丹市出身
  • 六甲中学・六甲高校
  • 京都大学
  • 11年間のサラリーマン生活
  • 2年前に独立

 

大人になったら人生終わり

歌崎:子供の頃、大人になったら人生終わりだと思っていました。面白い大人がいないし、大人になったら面白くなさそうだと。

桑理:ふむ・・・。

歌崎:だから、大学までは人生を満喫をしようと思っていました。中学・高校とアメフトをやって、高校3年生の7月ですね。偏差値40だったのに、アメフトで有名な京都大学に行こうと決めました。

桑理:ビリギャルのリアル版ですね!

歌崎:高校の先生には「お前は何年かかっても無理」と言われました(笑)。1日22時間ぐらい死ぬ気で勉強して、残念ながら一浪しましたけど、無事に合格しました。

桑理:1日22時間・・・すごい・・・

歌崎:京大のアメフト部でも、死ぬ気で物事に取組むを体験させてもらいました。

 

面白いかどうかは、自分次第

歌崎:スポーツが好きだったのでミズノに就職しましたが、やっぱり大人は面白くなかった死ぬ気で物事に取組むのが好きだったですが、周りはそうじゃ無いんですね。

桑理:死ぬ気でやる人はなかなか。。。

歌崎:最初は「自分はこの会社に向いてない」と思いましたが、転職を繰り返して「自分はサマリーマンに向いてない」と思い、計画も無く、独立しました。

桑理:なるほど・・・。

歌崎:無謀だったので、どん底を味わって・・・。死ぬしかないと思った時もあったけど、冷静になって死ぬ気でアメフトをやっていた時を思い出したら、死ぬようなことでは無いなぁと。

桑理:・・・。

歌崎:高杉晋作の「面白きこともなき世を面白く すみなしものは心なりけり」のように、人生面白いかどうかは自分次第と。その時「本気で鬼ごっこやったら面白いんちゃうか?」と思いました。

桑理:それが鬼ごっこに繋がるんですね!

歌崎:個人事業主の仲間と、子供にチラシを配りまくって、近くの明石公園でやりました。チラシではあまり人が来なかったんですが、公園で「鬼ごっこやるぞー!」って叫んだら、40人ぐらい集まりました(笑)。

桑理:いいですね!

歌崎:メッチャ本気で、川の中に入ったりもしました(笑)。親子で参加してくれた人もいて、めっちゃ面白かった。

桑理:川の中(笑)。

歌崎:本気でやると、世の中の「こうでなければ」に囚われていることに気付きました。頭では囚われないようにと思っていても、実際は小さな枠に入っている。

桑理:なるほど。。

歌崎:まだまだ僕も枠に入っていますが、誰かが枠から出ないと、皆も出れません。節分の日にも、僕たちが鬼になって、観光している人に豆をぶつけてもらったんですが・・・。

本気過ぎます(笑)。

歌崎:こういうのでさえも「危ない」「こんな所で何やってるの?」と言われます。実際に迷惑かけているわけじゃないし、「枠に囚われているんじゃないか?」と思います。僕は枠をとっぱらっていきたい。

桑理:そうですね。どうも保守的と言うか・・・。

歌崎:他にも、日本は「満員電車では黙っていなければ」という空気がありますが、アメリカでは歌っている人も、踊っている人もいる。

桑理:エレベーターも気まずいですしね。。

歌崎:例えば、満員電車で笑いヨガをしたら、すごく面白いと思います。僕は枠に囚われないことをやっていきたい。それがこども心だと思います。皆がそういう状態でいたら、ハッピーになるはずです。

 

こども心を取り戻そう

歌崎:教育の現場にいて、いじめとかが起こるのは、子供もこども心を無くしているからだと思うんです。親御さん同士の争いに巻き込まれて、中学受験で良い学校に行かなければとか。。。

桑理:子供もこども心を無くしている。。。

歌崎:僕自身、死ぬほど勉強して京大に入っても、幸せになれなかった。僕の学習指導では、楽に成績を上げる方法を教えています。「子供なんやから、もっと楽しもう!」と、親御さんにも、子供にも伝えています。

桑理:楽しむための塾か。。。いいですね!

歌崎:鬼ごっこには、こども心を持っている人が来てくれる。それはそれで面白いけど、こども心が持てなくて苦しんでいる人に来てほしい。だから僕は、鬼ごっこのギネス記録を目指しています。ギネス記録を取れば、認知度が上がって、皆が鬼ごっこをするようになるでしょう。

桑理:なるほど!だからギネス記録なんですね!

歌崎:神戸マラソンのように、道路を封鎖するくらいのイベントにしたい。難しいのは解っていますが、諦めたくない。諦めてる大人が多いから、僕は「大人は面白くない」と思っていました。

桑理:ほぉ。。。鬼ごっこのギネス記録って、どんな記録なんですか?

歌崎:2,202人での鬼ごっこが、今の記録です。

桑理:2,000人か・・・すごいな・・・。

歌崎:でも、道路を封鎖すれば、1万人でも出来るでしょう。鬼ごっこはルールが簡単なので、本能のままに遊べる。大学で外遊びを研究している人も「現代人が失っている本能を養える」と言っています。鬼ごっこでこども心を取り戻せば、世界平和が実現できると思うんです。

桑理:ほぉ!世界平和!

歌崎:最終目標は、国連やG7とか、世界の首脳が集まる場所で鬼ごっこをすることです。会議の前に「ONI GOKKO」をして、プーチンがトランプを追いかける。それに僕も参加している(笑)。

桑理:メッチャ面白いですね(笑)。世界平和です!

 

人生の楽しみ方

桑理:子供の頃に「大人は面白くない」と思って、今も「本気の面白さ」を追及している。歌崎さんの中で、何かきっかけがあったんですか?

歌崎:うちの家族が珍しいのかもしれませんが、僕が小さい時から、親が家族以外の人と会っているのを見たこと無いんです。

桑理:ほぉ。。。

歌崎:大人は、友達がいなくて遊ばない人達だと思っていました。「やらなくてはならないこと」だけをやっている。僕の教育では「大人はそうじゃない」というを伝えたい。

桑理:なるほど。。先生にも影響を受けますしね。

歌崎:子供は、良くも悪くも素直ですからね。

桑理:歌崎さんのサラリーマン時代は、どんな感じだったんですか?

歌崎:そうですね・・・。最後にいた会社は「売れるものがあれば何でも売れ。新しい事業を始めてもいい。」という感じでした。会長と社長に新しい事業を提案して、普通の仕事と同時に自分のプロジェクトをしていました。

桑理:ほぉ!

歌崎:始業の2時間半前に行って、非効率な業務は自動化して、自分のプロジェクトの時間を生み出していました。でも、僕は根回しとか全然できなくて、会長と社長にいきなり提案してやってたから、皆の抵抗にあったんです。

桑理:ふむ・・・。

歌崎:結局その事業はダメになり、やる気が無くなって死んだように仕事をしている時、「お前、最近頑張ってるな」と言われたんです。その言葉でサラリーマンを辞めようと思いました。

桑理:なんか・・・悲しいですね・・・。

歌崎:今は、そういう人が世の中を回していると思えます。でも、その時の僕は「自分の正しさを証明しよう。目にモノ見せてやる」と思っていました。当然、独立しても上手くいくわけなく。。。そういう世の中に生きてるのに、周りが見えてなくて、自分の正しさばかり主張していました。

桑理:ほぉ。。。

歌崎:あの人たちのコトを馬鹿にして、本当にちっぽけな人間だったと思います。自分の正しさなんかどうでもいいのに、楽しんでいなかった楽しんでいたのは、会社の人達だった。

桑理:なるほど。。。

歌崎:僕は僕なりに、「 自分は何のために生まれてきた?」を問い続ける、そういう楽しみ方をしたいと思います。

 

関西の「面白さ」から、何かが生まれる

桑理:「関西を盛り上げる人」インタビューなので、関西について一言お願いできますか?

歌崎:僕は、兵庫京都にしか住んだことがありません。就職活動も関西しかやっていませんし、「福岡に転勤」と言われた時に会社を辞めたこともあります(笑)。

桑理:すごい(笑)。

歌崎:「住みやすい」と言うか「好き」と言うか・・・。落ち着きますよね。なんとなく関西のニオイが好きです。東京に行くと、嫌なニオイが(笑)。

桑理:東京の嫌なニオイ、なんとなく解ります(笑)。

歌崎:東京の雰囲気では、日本を元気にできる気がしません。関西がスゴイとかじゃないのですが、、、人間味がある。

桑理:ほぉ。

歌崎:損得じゃなく、面白いかどうか、楽しいかどうかを大事にする。そういう関西の雰囲気から、何が生まれると思います。

桑理:そうですね。。。やっぱり面白さですね!

 

編集後記

歌崎さんのお話を聞いて、「ムーブメントの起こし方」という動画を思い出しました。

  • おじさんが変な踊りをしている(リーダー)
  • 別のおじさんが一緒に踊り出す(最初のフォロワー)
  • 皆が一緒に踊り出す(ムーブメント)

歌崎さんは、ムーブメントを狙って、変な踊りをしている人です。

  • 「鬼ごっこなんか子供の遊びだ」と、歌崎さんを変人扱いするのか?
  • 「楽しそうだから一緒に遊ぼう」と、歌崎さんをリーダーにするのか?

僕ら、周りの人間にかかっています。
皆で一緒に、人生を楽しみたいですね。

 

以上。最後まで読んで頂き、ありがとうございます(m_ _m)

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